新聞、テレビに限らず世の中どこもコロナだらけ。こんな時だからこそコロナとは関係のない話題を書いてみたくなった。4月からだったかBSで寅さんシリーズの第1作目からの放映が始まった。このシリーズは最初の頃から映画館でよく見たものだ。マドンナがお目当てのこともあるが、私にはもう一人思い出の女優が出るのを秘かな楽しみにしていた帝釈天商店街のおばさん役に扮する大塚君代さんである。名前を聞いても誰も知らないのではないか。
私が少年時代を過ごした横須賀市西逸見(へみ)町の我が家近くに住んでいた人で、松竹大船撮影所からの帰り時など町の人々とは気さくに挨拶を交わしたのを覚えている。日本映画に詳しい人の話では、昔は準主役クラスの女優として認められていたそうだ。そういえば高峰秀子主演の「二十四の瞳」に分教場の同僚教師役として出演していて何度も画面に出ていた。ただ寅さんシリーズでは初期の作品に数回出演しただけでその後見かけなくなったのが寂しい。