我々が遊歩道やフットパスを歩いている時、駆け足で前後からやってくるランナーに出会う機会が多くなった。フィールドランとかフォレストランと呼ばれる野外活動だ。競技場を飛び出して駆ける人が増えたのはいつ頃からだろうか?10年前には見かけなかった光景だ。
天下の公道なのだから、歩こうと駆けようと一向に構わないとは言うものの、気になることがある。ウォーカーである我々が広くない山道を歩いている時、駆け足のランナーが近づいてきたとする。誰かが「ランナー!」と大声を出すものだからたいていは脇に避けて道を開けることになる。そこを彼らが無言で通り過ごしていくのが常だ。時にはマウンテンバイクの場合だってある。ひと言「お邪魔します」とか「ありがとうございました」とか挨拶なり、礼の言葉を残していく人は稀だ。ウォーカーはいつも譲る立場というのも釈然としない。
山や森林の中の道がウォーカー専用だとは思わない。だが両者には最小限のルール、つまり挨拶と礼が欠かせないはずだ。本州のロングトレイルがトレイルランの有名なコースになっている所を知っている。そこでは「お邪魔します」「ありがとう」がルール化されて両者は共存できているという。
さて、そういう関係をどうやって構築したらよいだろうか?すぐには道を譲らないで、通せんぼして強制的に言わせる手もあるにはあるが…。フットパス活動に突き付けられた新たな課題である。