フットパスとは?
フットパス・ネットワーク北海道では以下の考え方を中心に、活動を実践しています。
英国(イギリス)生まれの歩行専用道。「歩く道」を意味する英語に由来しており、トレイル(Trail)とほぼ同じ意味でも用いられている。200年近い歴史を刻んでいて、総延長20万kmを超すフットパス網が出来上がっている。「歩く権利法(Rights of way)」という名の法律が1932年に制定されていて、ロンドンなどの大都市の中にも多数のフットパスが通っている。
フットパスはピーク(山頂)を目指す登山道、特定の目的(地)を指向するハイキングコース、あるいは国立公園や森林公園の中だけで完結するクローズドな遊歩道、園路とは根本的に違う。ある特定の目的を実現するための道というよりは、『“多様”な要素の環境の中を歩く道』とみるべきだろう。田園地帯(カントリーサイド)、森林、草原、川沿い、海岸線は言うに及ばず市街地、工業地帯が含まれていても一向に構わない。自分のペースでルート沿いの自然、文化、歴史、景観、農業、漁業、酪農などに直に触れ合える楽しみがある。
「何をもってフットパスというのか」を問われれば『つながり』に他ならないと私は思う。「人と人」「地域と地域」あるいは「人と地域」の「つながり」である。イギリスのみならず日本各地にフットパスを歩いた経験からいえば、北海道が一番「フットパス」の似合う土地と確信を持って言える。
エコ・ネットワーク代表 小川 巌