フットパスが全道、全国に広がっているのは心強い。その土地にあった色々なタイプがあって当然である。いわばフットパスの多様性であろう。ところがひとつ釈然としないと言うか、はっきり言って気に入らないのが、ガイド付きのフットパスウォークである。言うまでもなく、フットパスは「歩くことを楽しむ」アクティビティだ。歩きながらその土地ならではの歴史、文化、自然に触れるのが本旨であって寺や石仏の説明を聞く「歴史散歩」とは全く別物のはずだ。地元のガイドにしてみれば、その土地にまつわる事物について知ってもらいたいと考えるのは自然だ。できるだけ詳しくとなると1か所に10分とか15分留まることになる。それを何度も繰り返すとかえって疲れてしまう経験は私だけではないだろう。あくまでも歩くのが主で見たいもの、見せたいものは従と考えたい。
ガイドは人前で解説するのだけが仕事ではあるまい。必要な内容を簡潔な看板に書いておくとか、1枚のペーパーにまとめて事前に配るなどしてフットパス歩きとのバランスをとるなど工夫の仕方はいくらでもある。ガイド役が何人もいるなら、歩きながら周辺にいるウォーカーに語りかけるやり方なら一番しっくりいく気がする。
ガイドをする人たちにはフットパスとはどういうものかよく考えてもらいたい、と思わずにいられない。