6月7日、英国フットパス研修ツアーからの帰りに新千歳空港駅からJRの快速に乗った。午後10時少し前、新札幌駅を発車して1、2分の高架上で緊急停車した。ひょっとして人身事故発生!と思いきや『エゾシカと接触した』とのアナウンス。乗客の誰もが「まさか」と思ったのではないか。電車は約30分して発車した。それにしても札幌の住宅地のど真ん中、しかもJRの高架までエゾシカが進出するとは驚きだ。

続いて6月12日の午前中、勤務先の酪農学園大学への途次、道立図書館前のローソンで一頭のエゾシカを見つけた。ゆったりしたもので、時々草を食みながら歩いていった。痩せた若い個体だった。遠巻きに十数人のギャラリーを引きつけながら。その後どうなったのか見届けられなかったのが残念だったが…。

以上の二例は、石狩エリアでエゾシカが急速に個体数を増している証拠であろう。路上でのエゾシカと車との交通事故も急増している。シカと列車が衝突する度に遅延が生じたり、運休という事態は道東では日常的に起きている。交通事故も然りである。その両方を札幌圏で頻発させないためにどうすべきか、今から本気で考えないと大変なことになるぞ!というのが実感である。

道立図書館前の芝生を悠々と歩くエゾシカ