WaW(ワウ)は“Walkers are Welcome”の略称。「フットパスを歩きに来た人を歓迎します」といった意味である。元々は小さな町や村から始まった地域活性化運動と思えばよい。フットパスの発祥地であるイギリスでは150年以上前から歩く活動が盛んで、国民的ホビーになっている。ところが、国内に縦横に張り巡らされたフットパスと地域との結びつきは意外と希薄だったようだ。 それは今から10年位前にフットパスを活かした地域づくりが、マンチェスターに近いヘブデンブリッジという町で始まった。かつて羊毛産業で栄えた地域だ。町が衰退していくことに危機感を募らせた人々がフットパス歩きに訪れたウォーカーをもてなすにはどうしたらよいか考える中でWaWを発想したという訳だ。20年位の歴史しかない北海道(日本)では、初めから地域との交流や活性化を意図していたのだから共通のテーマで語り合えるようになったとも言える。 イギリスでは10年足らずの間に国内107の地域に広まった。その全国ネットの会長のサムさんと理事のランダルさんが来道して、ニセコと札幌でセミナーを開催した。なかなか刺激に富んだ話が聞けて好評だった。 ランダルさんの住むイングランド中部のオットリー(Otley)の町は魅力的なコースがいくつもあることが分かった。「嵐が丘」の舞台になったハワースもすぐそばだ。それでは来年、ヒースの咲く頃(7月下旬)を狙って行こう、という話になった。酒の上の話とは言え、実現しなくてはと本気でいる。詳細は冬の間に固めたい。乞うご期待!


WaW UKの説明をするサムさん(左)とランダルさん


ニセコ、札幌ともに盛会だったWaWセミナー