エコ・ネットワークがしばしば訪れる黒松内の隣、寿都町が去年、突然高レベル核物質の地下貯蔵を目的とした第1段階調査(文献調査)に神恵内村とともに応じたニュースには、仰天させられた。東電の福島第1原発で取り出そうとしているメルトダウンした核物質がまさにこれに該当する。数十年という途方もない年月と莫大な費用を投じて取り出した物質が運び込まれる施設と思えばよい。

超危険な核物質は恐らく船で運ばれ、車に移し替えられて施設まで運ぶことになるに違いない。そうなると海や港、道路で厳重な規制がかけられ生活に、仕事に大きな影響が出るのは必至だ。核物質の貯蔵施設があるイギリス、フランスなどの実態を思えば、誰でも想定できる事態ではないか。

さらに最大で20億円をもらった金の多くは箱物に使われると思われる。このような多額の金で豪華な建物を建てたものの、現在その維持に困窮している町村は多いと聞く。また20億円は麻薬みたいなもの。中毒になる前に止めさせないと。もうひとつの大問題は、賛成反対で民意が真っ二つに割れてしまうことだ。こうなると数十年にわたって修復不可能になってしまいかねない。このような事例は国内にいくつもある。その意味で周辺町村の核抜き条例制定は大賛成であり、生命ある限り指示していきたい。